花火への思い
各地で 夏の風物詩 花火大会が行われて
夜空を大輪の花火が彩りますね
昨夜も 恒例の隅田川の花火大会が行われ
地方局である テレビ東京では 花火の模様を中継していました。
ちょうど帰宅したときに階下の実家に顔を出しましたら
父がひとりでソファにおり、 めずらしくTVがついていました
「隅田川の花火だね。毎年すごい人出だね」
なんていいながら 父はTVを消しました。
(私が行くと TVを消すことも多いのですが。。)
「せっかくだから 見たらいいのに。
現場ではどどーんという音も迫力があっていいよね」
といいますと。。。
意外な言葉が返ってきたのです。
「いやねぇ。。あの花火はどうも好かないんだ。。」と。
「そ~お!?下町の風物詩だし。。ね」
「どうも あれは焼夷弾を思い起こさせるんだ。
あのひかりは 敵機にやられる爆発とそっくりなんで。。」
「。。。そうなの
」
「どうもね。。 いやな記憶と結びつくんだ。」
父からはじめて聞いた 戦争の記憶でした。
それまでにも 爆撃ごとに 防空壕などに逃げ込んだようですが。。
「3月9日の夜は 恐ろしかったよ。」と。
(3月10日 東京大空襲の前夜ですね。。そうか その時父は疎開先ではなかったんだ。。)
夜間の空襲は どの方向が狙われているか
まずはサーチライトが夜空と敵機を照らして明らかになってくるのだそうです。
当時 高い建物がまばらだった東京では はるか遠くまで見渡せたことでしょう。
実際 今も住まう品川方面が照準となったのは 5月になってからとのこと。
。。。我が家の一帯は 幸い空襲を逃れて焼け残った地域です。
わたしにはしあわせの象徴のようにも思われていた花火大会です。
父には 戦争を知らない我々の世代には及びもつかない『苦い思い』が呼び起こされていたのですね。
そういえば 戦争のころの話は ほとんど聞いたことがなかったのです。
すこしずつ 聞きだしてみようとおもいます
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コメント
前回の戦争を語れる人が少数になる今、
お父さんと良い会話の機会を得られましたね。
千葉の田舎に居た父は、戦争での苦労は少なく、
一般的な感想しか言えなかったけれど、
葛飾で、対岸の空襲を見た母の感想は、憎悪
とも呼べるような感情が伝わってきたことを思い出しました。
私たちには、そんな感情を伝えることは、
できないけれど・・・その気持ちを受けとめ、忘れないようにしましょうよ。
投稿: tom | 2010年8月 5日 (木) 02時28分
コメントありがとう
>前回の戦争を語れる人が少数になる今
ほんとにそうですね。
月日の流れに押しやられ いつしか戦争体験は遠いものになってしまった感が否めませんね。
>葛飾で、対岸の空襲を見た母の感想は、憎悪
とも呼べるような感情が伝わってきたことを
そうでしたか。。。
実際の場面に遭遇したり 近場で見聞きしたことは相当なトラウマになっておられたことでしょう。
父上にしても やはり制約の多い時期を乗り越えていらしたのでしょう。
>・・・その気持ちを受けとめ、忘れないようにしましょうよ。
このような感想をお寄せいただけて 私自身が癒される気がします。

その気がなかったのに 父のある感情を呼び起こしてしまったことにたじろいだ自分も居たからです
投稿: tomさんへ@こすもす | 2010年8月 5日 (木) 23時43分